不登校の高校2年生の美緒。盛岡でホームスパン工房をしている祖父の元で工房を手伝い羊毛にふれながら心を回復させていく。
ホームスパンの手作業による工程が本当に丁寧に描かれている。リアルすぎて、途中、ドキュメンタリーを読んでいるのかと軽く錯覚してしまうほど。
時代の流れとともに熟成し、育っていくホームスパン。糸を紡ぐ際、ほんの少しの力加減ですぐに糸が切れてしまう繊細さ。でも、切れたらまたそこから糸をよって紡ぎ直す。
「お互いに繋がりたいという意思があれば必ず繋がることができる。それは、人間関係や人の生き方と重なる部分がある。」そんな著者のメッセージをしっかりと感じることができました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年12月29日
- 読了日 : 2022年12月26日
- 本棚登録日 : 2022年12月26日
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