犯人サイドの話の方が面白かった。
でもそれを実現するために主人公サイドの正義を貶める恰好となり、読者としては乗り切れなくなった。
意外性ってのは厄介なシロモノで、意外であれば良いわけじゃないと思う。
意外でありさえすれば、感動するわけじゃない。納得するわけじゃない。読んで良かったと本を閉じられるわけじゃない。
要は、家族を失った喪失感を意外性でもって浄化してほしかったのだが、「こんな妻なら失って良かったのでは」と思える形で終わってしまったので、いやそういうのを読みたかったわけじゃない、と寂しい気持ちになってしまった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月15日
- 読了日 : 2020年10月15日
- 本棚登録日 : 2020年9月15日
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