乗客ナンバー23の消失

  • 文藝春秋 (2018年3月28日発売)
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本棚登録 : 339
感想 : 71
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犯人サイドの話の方が面白かった。
でもそれを実現するために主人公サイドの正義を貶める恰好となり、読者としては乗り切れなくなった。
意外性ってのは厄介なシロモノで、意外であれば良いわけじゃないと思う。
意外でありさえすれば、感動するわけじゃない。納得するわけじゃない。読んで良かったと本を閉じられるわけじゃない。
要は、家族を失った喪失感を意外性でもって浄化してほしかったのだが、「こんな妻なら失って良かったのでは」と思える形で終わってしまったので、いやそういうのを読みたかったわけじゃない、と寂しい気持ちになってしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月15日
読了日 : 2020年10月15日
本棚登録日 : 2020年9月15日

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