雨やどり (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (1990年3月20日発売)
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本棚登録 : 191
感想 : 28
3

半村良といえば「戦国自衛隊」だけど、まずは、1975年直木賞作品。
半村良といえば、SF。若かりし頃、何作か続けて読んだ記憶。「雨やどり」は、夜の新宿を舞台にした艶っぽい人情小説。
新宿のバーでバーテンから人脈を築き、店を持った男仙田を主人公とした連作短編8編。
「おさせ伝説」のみにSFっぽさが仕込まれている。
「雨やどり」が直木賞受賞。
決まった女性を作らなかった仙田が、店を持ちマンションを買い、さてこれからという時に 彼のマンションで雨やどりをしていた女とのあれこれ。
情は深いけど後腐れもない新宿の粋な男の生き方。
夜の新宿のことは、今も昔も知らないけれど、カラオケなるものが世に出る前の世界観なのでしょうか。

ペンネームが、イーデスハンソンからっていうのは、誰かのイタズラみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 直木賞
感想投稿日 : 2024年3月4日
読了日 : 2024年3月4日
本棚登録日 : 2024年3月4日

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