久しぶりに再読しましたが、記憶していたよりも、文章もストーリーも優しく感じました。今更ながら、童話雑誌掲載の子供にも読める作品だと思いました。
日本軍の戦況は、悪化し、苦戦を強いられていた。ビルマの一小隊では、音楽学校出身の隊長が、隊員に合唱を教えていた。苦しい時、団結する時、彼らは歌う。今読めば、そんな事はなかったでしょうとは思うけど、こんな小隊もあったかもしれないと思わせてくれる。
その隊の一人、水島は、楽才に優れて竪琴も自作していた。敗戦となり、小隊は捕虜となるが、水島は、ある任務をきっかけにビルマの戦死者の霊を弔うため、出家しその地に止まる決意をした。
日本に帰る仲間は、生きて帰り日本の復帰を目指す。
戦争の理不尽さ、戦闘への反省そして敗戦後の生き方を当時の子供達に伝える作品です。
最後に作中で使われた楽曲の歌詞と楽譜が掲載されています。一高寮歌「嗚呼玉杯に花うけて」は、活字で読むとそれだけで、苦しくなりました。
“剣と筆とを取り持ちて”
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
新潮文庫
- 感想投稿日 : 2023年5月28日
- 読了日 : 2020年11月28日
- 本棚登録日 : 2023年5月28日
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コメント 7件
なおなおさんのコメント
2023/06/13
おびのりさんのコメント
2023/06/13
なおなおさんのコメント
2023/06/13
おびのりさんのコメント
2023/06/13
なおなおさんのコメント
2023/06/13
下山はじむさんのコメント
2023/10/20
おびのりさんのコメント
2023/10/21