「人と人をつないで世界の課題解決をする」をミッションとする「ユナイテッドピープル株式会社」の代表・関根健次さんの事業立ち上げに関する伝記のようなもの。
文章は読みやすくて、2時間もあれば読み終われる。
内容としては、若者が旅先で出会った世界の現状に心を動かされ、事前活動的なビジネスをインターネット上で始めるという、今の時代にはよくある話だけど、事業内容が面白いなと感じた。
というのも、なにか一つのサービスだけを起こすのではなく、上記したビジョンを達成するための会社を起こし、それを一つのブランドにして、目標達成に必要な事業を、様々な段階で行なっているというのが、珍しいなと感じたのだ。
まずは、行動を起こすために「知ってもらう」必要があるということで、現状を伝える映画配給事業を行ったり、旅先の若者に現地の特派員となって実情を伝えてもらうための支援なんかを行なっている。
そして、現状を知って行動を起こしたくなった時に、その思いをすぐに形にできるような募金サービスや署名支援サービスも行なっているのだ。
こんな風に、何か目標を達成ししたいと思った時に、一つのサービスに全てを集中させるのではなく、それぞれを適した形の別のサービスにして、運営会社という母体を持ってミッション解決に挑むというスタイルが、機能的で「いいな」と感じた。
加えて、「旅人を職業にする」バドラーというスタイルや、ワンクリック募金をウィンウィンの関係にする事業など、理想だけではなく、それをビジネスとして維持できる形にしたのもこれまた機能的で素晴らしいと感じた。
- 感想投稿日 : 2012年11月1日
- 読了日 : 2012年11月1日
- 本棚登録日 : 2012年10月16日
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