ローマ人の物語 (19) 悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2005年8月28日発売)
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感想 : 87
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カリグラ暗殺後のクラウディウスの治世の話。家庭−特に妻−には難アリとも言えども、政策自体は非常にまっとう。しかもそれまで政治も軍でも従事したことがなく、一介の歴史学者だというから驚き。一方で著者が再三書いているように、歴史学者であるがゆえの、自分への過信もなく、徹底的に歴史から学ぶ(パクる)姿勢がよかったのだろう。それにしてもアウグストゥス、ティベリウス、クラウディウスという、まっとくな皇帝が悩まされるのは常に身内の問題なんだと認識。出来る人にとって一番のリスクは身内なんだなー

P38
なぜなら、歴史に関心をもつことは、自分を含めた個々の人間の独創力に全面的な信を置かないことでもあるからだ。言い換えれば、「歴史は自分が創る」とは思わず、「歴史は人間たちが創る」と思う立場である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年3月20日
読了日 : 2017年3月20日
本棚登録日 : 2017年3月13日

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