ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

  • ダイヤモンド社 (2016年12月2日発売)
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感想 : 68
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グリーベンチャーの堤さんもオススメしていたので、遅ればせながら読了。感想としては非常に面白かった!正直、IoTやAI以上によくわからなかったブロックチェーンというものの現在、そして可能性の一端に触れることができた。しかしこの手のやつはやっぱり自分で触ってみないとなんともなんだよな〜

P5
要するに彼が言いたいのは、インターネットで取引をするためには根拠のない信頼が不可欠であるということだ。インターネットの仕組み自体には十分なセキュリティが備わっていない。だからこそ僕たちは仲介者を神のごとく信頼するしかない

P19
けれど、もしもバーチャルな自分を自分だけのものにできたらどうだろう。つまり自分というものをブラックボックス化して、外から操作できないようにするのだ。何かの許可を得るときは、それに関連するデータだけ見せればいい。(中略)これを「永続的なデジタルID兼ペルソナ」と呼ぶ。

P22
「たいていの技術は末端の仕事を自動化しようとしますが、ブロックチェーンは中央の仕事を自動化します。タクシー運転手の仕事を奪うのではなく、UBERをなくして運転手が直接仕事をとれるようにするんです」

P24
「ブロックチェーンの核にあるのは、何かの所有権を確実に取引するという考え方です。その対象はお金でも、モノでも、アイデアでもいい。大事なのは単に土地を記録することではなく、そこに関わる権利をも記録して、所有権が侵されないようにすることです」

P115
ノーベル賞経済学者のロナルド・コースは、1937年の論文「企業の本質」のなかで、会社が存在するのは取引コストを効率化するためだと説いた。取引コストとは、人と人とが取引する飢えで必要になるコストのことだ。具体的には、検索コスト、契約コスト、調整コストの3つが主に挙げられる。(中略)企業を維持するコストが外部との取引コストを下回っている限りにおいて、企業はその規模を拡大できるとコースは言う。
コースの後継者でノーベル賞経済学者のオリバー・ウィリアムソンは、企業の存在理由が「対立や不一致の解決」にあると説いた。(中略)でも企業内でのトラブルなら、その影響範囲は最小限に留められる。ウィリアムソンは論文の中で次のように述べる。「実際のところ、組織内部の契約は忍耐によって支えられており、そのなかで企業は裁判所の役目を付与される。それゆえに企業は、市場にはできない命令を実行することができるのである」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: IT WEB
感想投稿日 : 2017年3月20日
読了日 : 2017年3月6日
本棚登録日 : 2017年3月6日

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