ケルベロスの肖像

著者 :
  • 宝島社 (2012年7月6日発売)
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本棚登録 : 2438
感想 : 357
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田口・白鳥シリーズ最終章!と銘打たれた作品です。

まずこの一冊は突然ここから読み始めてもさっぱり訳がわからないです。
桜宮サーガと呼ばれる一連の作品群から引き継がれてきたかなりの数のフラグを回収しているので、バチスタシリーズは勿論のこと「螺鈿迷宮」を読んでいないと話になりません。

でもここまで田口・白鳥を追いかけ、桜宮サーガを堪能してきたファンにはたまらない一冊ではないでしょうか。
Amazonレビューでは「最後とか言って絶対続きまた書くよね」「伏線まだ残ってるのに最終章とか帯に書いてそこまでして売りたいのか」みたいな否定的な意見が結構見受けられましたが、私も帯の煽り文には少々やりすぎ感や出版業界のお寒い状況が透けて見えるようでちょっと引き気味でしたが、読み始めたらなんてことはない!
導入部分がいつもと違って一捻りしてあることも「おっ♪」っとなってがんがん読めました。

陶器のマスク女は絶対あの人だろうなとか、アリジゴクはどこで使えることになるのかとか、もう色んな事が同時進行で無茶苦茶ワクワクしました。
それに桜宮サーガの最大の謎、でんでん虫の双子の片割れについてはずっと続編を待っていた状態だったのでまさに「待ってました!」でした。
満を持しての登場からの復讐劇、そして更なる謎を残して消えた彼女。

多くの方のレビューにあったように、確かにこのまま田口・白鳥シリーズを終わらせるのは勿体無いし終わるとも思えない。
この作品はシリーズの終わりであり始まりであるのでしょう。
でもやっぱり田口・白鳥コンビが主役となることはもう無いと思います。
それはそんなにたいして悲しむことでも無いとも思うのです。

だって桜宮サーガは不滅ですから。

浪速も極北もあります。
海堂尊も不滅でいて欲しいですw

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 医療ミステリー
感想投稿日 : 2012年9月29日
読了日 : 2012年9月29日
本棚登録日 : 2012年9月25日

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