短編とエッセイからなる不思議な味わいの作品集。表題作がアーヴィングの原点。残酷な世の中から、世界を救うために物語る作家。個人的には表題作「ピギー・スニードを救う話」と、「インテリア空間」が好き。他の作品も、なんとはない日常の奇妙な一瞬一瞬を絶妙な塩梅で切り取っている。
訳者による解説もすごく良い。
以下引用→「「救う」は原語では"SAVE"である。現実には滅んでいったものを滅びなかったことにしてやりたい、せめてカッコよく滅んだことにしてやりたい、という気持ちがはたらいた。書くことで「保存」してやれるのだ。(中略)ストーリーにするということは、「名前をつけて保存」なのである。」
なるほど。なんだかすごく腑に落ちる。(2009/Feb)
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カテゴリ:
文学(英米)
- 感想投稿日 : 2009年2月25日
- 本棚登録日 : 2009年2月25日
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