あの本は読まれているか

  • 東京創元社 (2020年4月24日発売)
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本棚登録 : 146
感想 : 20

米ソ冷戦時代の最中、言論統制や検閲で弾圧するソ連邦の実態を世界に知らしめ、政治批判の芽を植えつけようとしたCIAによる “ドクトル・ジバゴ諜報作戦” を題材にした長編小説です。ソ連当局から反体制作家として睨まれたボリス・パステルナ-クと愛するオリガの苦難の生涯は、ロシア革命に翻弄された“ジバゴとラ-ラ”の愛の物語に投影され、実話とフィクションが融合した迫力のエンタテイメント作品です。ノ-ベル文学賞辞退という苦悩の選択を強いる国家権力の醜悪さは、自由主義陣営から痛烈な批判をあびたのも無理からぬことでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 外国文学
感想投稿日 : 2020年6月21日
読了日 : 2020年6月19日
本棚登録日 : 2020年6月20日

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