かつて時代錯誤なお家事情で引き裂かれた恋人が実兄に殺されて、何十年越しかにその復習として実兄を殺しに行くというストーリーなのに、本当に復讐を成し遂げてしまうのか!?ってことよりリュウの正体が気になって仕方なかった。
紘二郎とリュウの旅路と、紘二郎と睦子の恋愛パートが交互なこともあって睦子との恋が何十年も前のことのようには思えず、紘二郎もずっとそんな気持ちでいたんだろうか。でも最初から睦子の最期ありきで読むことになるので、幸福の気配がするたびに悲しくなった。
けどなんでそもそもそんな悲愴な最期に?という疑問が二段構えの真相で、なんか本当にしんどくてしんどくて…最終的に辿り着いた推測が真実だったら兄のこと私は憎めないし…
しかし中島の事情、つまびらかになった上で冒頭のやりとり思い出すと「お前どのツラ下げて!?」という気持ちにはなる。中島も苦しんでいたといえば苦しんでいたわけだけど。
リュウの病気がわかってからずっと泣きっぱなしで読んでて、ジュジュが会いに来てくれたのは本当に救いだった…リュウの気持ちはわからんでもないけど、ジュジュと紘二郎のほうにどうしても感情移入してしまうし…
ていうか香代さんがスゲー女すぎん!?
器がでかすぎるし愛が深すぎる、香代偉大すぎ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年6月8日
- 読了日 : 2023年6月7日
- 本棚登録日 : 2023年6月7日
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