2003年に出た本なのでちょうど20年前くらいなんだけど、この20年で時代ってすごく変わったんだなあとしみじみ。
看護師さんは看護婦さんだし、客室乗務員はキャビンアテンダントじゃなくてスチュワーデスだし、映画館はちょうど入れ替え制になったばかりでまだ予約システムがないから満席のせいで門前払いを食らったりする。20年ってすごい。
ところでさすが三浦しをんなので、言ってることは本当にしょうもないんだけどやたらと美しい文章が唐突に飛び出たりする。
私のお気に入りはウグイスとホトトギスの区別がつかないという話の、「氷砂糖から桜の花びらを透かし見るようにして語られていた愛がいつのまにか、泥水に張った氷を冬の朝に素手ですくうようなものに変わってしまったみたいな気がして、愕然としてしまうのだ。」というやつ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年4月10日
- 読了日 : 2024年4月10日
- 本棚登録日 : 2024年4月10日
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