まさか発達障害だったなんて 「困った人」と呼ばれつづけて (PHP新書)

  • PHP研究所 (2014年9月12日発売)
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本棚登録 : 230
感想 : 28
5

 よくぞここまで赤裸々に語ってくれたものだ。壮絶の一言に尽きるドキュメントである。
 発達障害という病気の全体像を知れるような本ではないが、その実状がどのようなものかをまざまざと見せつける、非常に意義深い一冊だった。表現が悪いが、テストケースとして見ることが出来るだろう。
 その凄惨な人生にはただただ胸を痛めた。関わったすべての人を良く言う作者の心境には、本当に胸が痛む。そこにある自罰が透けて見えるのだ。

 自身、見に覚えがあるというか、身につまされるところが少なくなくて、勉強になるところが少なくなかった。
 そうした個人的な感想を除いても、良い一冊だった。新書らしい薄さはなく、濃密である。こうした論評はそぐわないだろうが、文句なしに星五つである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2014年11月20日
読了日 : 2014年11月20日
本棚登録日 : 2014年11月20日

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