よくぞここまで赤裸々に語ってくれたものだ。壮絶の一言に尽きるドキュメントである。
発達障害という病気の全体像を知れるような本ではないが、その実状がどのようなものかをまざまざと見せつける、非常に意義深い一冊だった。表現が悪いが、テストケースとして見ることが出来るだろう。
その凄惨な人生にはただただ胸を痛めた。関わったすべての人を良く言う作者の心境には、本当に胸が痛む。そこにある自罰が透けて見えるのだ。
自身、見に覚えがあるというか、身につまされるところが少なくなくて、勉強になるところが少なくなかった。
そうした個人的な感想を除いても、良い一冊だった。新書らしい薄さはなく、濃密である。こうした論評はそぐわないだろうが、文句なしに星五つである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書
- 感想投稿日 : 2014年11月20日
- 読了日 : 2014年11月20日
- 本棚登録日 : 2014年11月20日
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