ペップさんについての本で言えば、先だって「知られざるペップ・グアルディオラ」という良書が翻訳・出版されているが、こちらも負けず劣らずの良書である。
あちらが多分に叙情的な要素を含んでいるなら、こちらは叙事的な内容と言って良いだろう。特に社会的・政治的な背景に深く踏み込んだ著述は、類を見ないものである。
惜しむらくは、現地での発売がシーズン終了前だったところか。
道を違えたビラノバさんのこともそうだし、CLでの敗戦も、今季見逃すべきでない事柄だった。そこまでメスの入った一冊なら、なお良かったのだけど。
とはいえ、良書である。
欧州サッカーへの基本的な知識に欠けていると歯が立たないところもあるが(ティキタカってなに、というレベルでは読み通すのが辛いだろう)、ペップさんの道筋を網羅的に、しかもコンパクトに著している。是非ともお勧めしたい一冊だ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
サッカー本
- 感想投稿日 : 2014年5月30日
- 読了日 : 2014年5月30日
- 本棚登録日 : 2014年5月30日
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