愛おしい骨 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2010年9月11日発売)
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本棚登録 : 749
感想 : 115
2

2年越しぐらいでようやく読み終わった本。
大まかなストーリーは忘れないのだが、
登場人物の名前と相互関係は時間が経つたびに忘れ、
何度か多少読み直して補完しながらほそぼそと読み進めた。
物語が霧に包まれている前半は、とにかく読み難い。
正直に言えば、読み難さは最後まで続いたが、
終盤は一気に読んだことで、何とか理解できた。

事件そのものの真相については、
それほど驚愕や逆転のカタルシスを感じなかった。
むしろ、各人物の裏に潜む顔や、奇妙な関係の方が、
ミステリー然としている。特に主人公オーレンと、
イザベルの関係は、俗に言えば「ツンデレ」「ヤンデレ」
的であり、ある種ラブコメとして読めてしまった不思議。

お世辞にも読みやすいミステリーではないので、
万人にオススメはできないが、奇妙な世界観に
没入できて、読み難い文章への耐性があるならば、
海外文学の教養として読んでみるのも良いかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年4月8日
読了日 : 2012年4月8日
本棚登録日 : 2012年4月8日

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