2年越しぐらいでようやく読み終わった本。
大まかなストーリーは忘れないのだが、
登場人物の名前と相互関係は時間が経つたびに忘れ、
何度か多少読み直して補完しながらほそぼそと読み進めた。
物語が霧に包まれている前半は、とにかく読み難い。
正直に言えば、読み難さは最後まで続いたが、
終盤は一気に読んだことで、何とか理解できた。
事件そのものの真相については、
それほど驚愕や逆転のカタルシスを感じなかった。
むしろ、各人物の裏に潜む顔や、奇妙な関係の方が、
ミステリー然としている。特に主人公オーレンと、
イザベルの関係は、俗に言えば「ツンデレ」「ヤンデレ」
的であり、ある種ラブコメとして読めてしまった不思議。
お世辞にも読みやすいミステリーではないので、
万人にオススメはできないが、奇妙な世界観に
没入できて、読み難い文章への耐性があるならば、
海外文学の教養として読んでみるのも良いかもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年4月8日
- 読了日 : 2012年4月8日
- 本棚登録日 : 2012年4月8日
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