武士道 (岩波文庫 青118-1)

制作 : 矢内原忠雄訳 
  • 岩波書店 (1938年10月15日発売)
3.66
  • (229)
  • (261)
  • (461)
  • (40)
  • (10)
本棚登録 : 3608
感想 : 319
5

学生のころより幾度か読んできたが、あらためて通読。
武士道の内容をなす「義」「勇」「仁」「礼」「誠」「名誉」「忠義」は、いずれも重要かつ普遍的な徳であり、現代でも軽んじられるべきものではない。むしろ、大義がなくなり、確信をもって生きることが難しくなった現代において、武士道は、強く生きてゆくためのよき道標となってくれる。価値観が多様化し、社会状況が複雑化した現代に必ずしもそぐわない点もあるが、100年以上前の作品であればそれも詮なきこと。そもそも本作品が発表された明治32年の時点ですら武士道の衰微が危惧されていたのであるから(本作品第17章「武士道の将来」)。肝要なのは、自分なりに消化した上で、いかに現実の生活に応用してゆくことだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年3月15日
読了日 : 2015年3月15日
本棚登録日 : 2015年3月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする