セックスはつねにすでにジェンダーなのだ、ジェンダーはパフォーマティブである、など、ジェンダー論の古典としてフレーズは知っていたが、通読するのは難解でやはり大変。
そこまで脱構築?解体?しなくてもいいんじゃないかと読みながら思ってしまったが、ジェンダーという概念、ジェンダーとセックスの関係がひたすら逆転されていく。
ジェンダーを論じるさい、セックスは前-言説化されているという指摘とかは、自分でも実践してしまっているよな、とか、何かを論じるとき、論じられているものを読んで考えるときなどに使えそうな観点かもしれない。
セクシュアリティ研究、クィア理論への道を切り開いた著作でもある。それまでだったら「ジェンダー」の問題としてのみ解釈されそうな主題に、異性愛規範がどのように絡んでいるのかを粘り強く析出している点はなるほどと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学
- 感想投稿日 : 2022年3月24日
- 読了日 : 2022年3月24日
- 本棚登録日 : 2022年3月24日
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