立川談志自伝 狂気ありて

著者 :
  • 亜紀書房 (2012年7月25日発売)
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本棚登録 : 111
感想 : 10

実は談志のことはずっと新作の噺家だろうと勘違いしていて、伝統にもっともこだわったのは異端の君だったというのを知ったのはだいぶあとだった。末期のことばを相変わりようもない語り口で、自伝と言うほどのこともない思い出ばなし、記憶の羅列だがなんとなくすっと読めるのはこれも話芸か。
談志はあんまり、というのはセンスがないことを標榜しているようで難しい時代になったかもしれないが、かつては逆だった。(談志本人の心中やいかに)
「苦労して作ったものなんて、まったくツマラナイ」
こういう台詞からはともかく意気をもらう。
多数の写真と詳細年譜のついた保存版。造作も立派。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2012年9月7日
読了日 : 2012年9月7日
本棚登録日 : 2012年9月7日

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