偶然性の問題 (1967年)

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アンドレ・ブルトンはシュルレアリスムの導師はフロイトであるとはっきり言っているが、フリー・ジャズもどうもそんな気がしてならない。深層心理、無意識の表現について考えていたのだが、そのうちに「偶然性」ということにも思い至り、本書にあたってみたら、「偶然性と芸術」という段があり、まさにわが意を得たりの論考だった。
それにしても偉大な本である。このごろは「偶然性」というと自然科学の方ばかりで、認識哲学で語られることはあまりない。「スピリチャル」に負けてしまっているのかもしれない。
古今東西の考察が渉猟された上に築かれる柔軟でオープンな思考は宇宙的ですらある。

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学思想
感想投稿日 : 2011年5月25日
読了日 : 2011年5月25日
本棚登録日 : 2011年5月25日

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