残念和食にもワケがある - 写真で見るニッポンの食卓の今 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社 (2017年10月18日発売)
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感想 : 19
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和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたが、実はそんな「和食」は日本の家庭では絶滅危惧種になっているということを改めて明らかにした本。
我が家の食卓だって一汁三菜の三菜ってご飯とおかず二品?という状態。味噌汁とおかず三品、和え物、煮物、焼き物って説明しても、そうなんだと感心されるだけ。本書に紹介されているより、魚を頻繁に食べているし、炭水化物ON炭水化物みたいな食べ方もあまりないし、ましな方とは思うが、それでもそんなものだから、世間の平均は推して知るべし。
有名人がブログで食事をアップして、マナーがどうとかでたまに炎上しているが、異常に細かい人が炎上させているだけで、世間的にはそれが普通と言うことだろう。逆に、驚くほど凝った料理を披露している人は、かなり例外的な人か、他所行きのお化粧をしているだけということだろう。
女性が普通に働くようになって、時間と手間をかけて食事を作らなくなったということの帰結で、残念で寂しい気もするが、それが時代の流れで仕方ないと受け入れるしかないのだろう。巻末に「食事の支度は女性がすべきもの」と考えているわけではないと、一生懸命説明しているところが、時代の流れを感じさせる。そう書いておかないと、激しく文句を付ける人がいるんだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2019年5月2日
読了日 : 2019年5月2日
本棚登録日 : 2019年4月20日

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