湊さんらしいモヤモヤ感が読後も残る物語。
小学3年の姉が、ある夏の日突然姿を消した。
事故か誘拐か神隠しか…?
様々な憶測がなされ必死で捜索するが見つからない。
そんな姉がその丁度2年後、これまた突然姿を現す。
しかし2年ぶりに再会した姉は…一体誰?
幼い頃から仲の良かった妹は「姉」に違和感を抱く。
両親は「姉」だと主張しDNA鑑定でも白。
それでも何かが違う。幼い頃の記憶が違うと囁き続ける…。
幼い頃姉がいつも読み聞かせをしてくれた童話。
本物のお姫様を探す童話の内容とリンクしながら、記憶を頼りに本物の姉を必死で探す妹の気持ちは痛いほど分かる。
血の繋がりとか血液型とか科学的根拠なんて関係ない。
大切なのは幼い頃の二人っきりの思い出なのだと痛感した。
湊さんらしくハラハラさせられ、ダークな余韻がいつまでも続く。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
湊かなえ
- 感想投稿日 : 2017年8月17日
- 読了日 : 2017年8月12日
- 本棚登録日 : 2017年7月31日
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