日本神話にも登場する「八咫烏」が支配する世界を描いたファンタジー。
平安時代の後宮を思わせる人物・舞台設定と、物語のミステリアスな進行が面白い。
すっかり騙された。
真相が分かった途端、可憐な笑顔の下に隠された女の強かさに鳥肌が立った。
振り返ると、確かにあの女は胡散臭い。
「悪意が無ければ、全てが許されるのだと知っている」女の怖さ。
そしてその女に対して、はっきりと拒絶の言葉を投げる男の爽快さに救われた。
幼馴染の悪友との再会と、花見台での笑顔の訳にきゅんとなった。
そんなもの着ても着なくても、何も変わってない、と。
お前はいつだって、一番強くて素敵だった、と。
ラストの文章で表題の意味が分かる。
このシリーズはこのまま追いかけていきたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
阿部智里
- 感想投稿日 : 2019年5月29日
- 読了日 : 2019年5月29日
- 本棚登録日 : 2019年5月27日
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