しをん女史の爆笑エッセイ。
相変わらずのマイペースぶり。
そして独自の視点が読んでいて心地好い。
しをん女史のみならずご家族や友人も侮れない。
友人に将来への不安を愚痴った時「いざとなったらあんた一人ぐらい食わせてあげるよ」とさらりと言われたしをん女史。
なんてカッコいい女友だち!
時にしをん女史の悪い部分もビシビシ指摘してくれる、こういう心の支えがあるしをん女史がほんと羨ましい。
笑える話の中にたまに真面目ではっとさせられる文章があるのがまたニクい。
「目に見えるなにかを生まないならば、そのひとの生は無意味だと断じるような、妙な考えには取り憑かれたくない」
最近巷を賑わしている「生産性」問題についてしをん女史はこの頃(2012年)既に自分の意見を述べておられたとは。
やはりしをん女史は侮れない。
「おわりに」の中で「世の中は刻々と変化しているけれど、どういう瞬間に幸せだと感じるか、どんなアホ話だと友だちと笑いあえるか、などの基準は、自分のなかであまり変化がない。つまり、それらが私にとって、とても大切なものだということ」とある。
いつまでもブレないしをん女史でいてほしい。
そしてしをん女史の作品を読むことで、私もお友だちの一人に混ぜてほしい、と願うばかりである。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
三浦しをん
- 感想投稿日 : 2018年9月29日
- 読了日 : 2018年9月29日
- 本棚登録日 : 2018年9月28日
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