Being Geek ―ギークであり続けるためのキャリア戦略

  • オライリージャパン (2011年6月25日発売)
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本棚登録 : 514
感想 : 41
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Geekとはいわゆる「おたく」のことです。
日本では「アイドルおたく」や「萌え」など妙なイメージがついて回る「おたく」という言葉ですが、英語のgeekにはそのようなニュアンスはなく、理系で技術やコンピューターなどには詳しいが他人とのコミュニケーションはやや苦手、という人物像が典型的です。彼らは多くの場合人間関係に不器用であり、そのせいで思わぬ損をすることがあります。
本書にはgeekな人たちが実社会で生きていく上で有用なアドバイス(転職、上司とのつきあい、人脈づくりなど)が満載。それらはおそらくgeekであろう著者が実体験から得たものでしょう。なかでもgeekにはADD(注意欠陥障害)的な特徴があるという記述には思わず唸ってしまいました。
一つのことへの異常なのめり込み、他人とのコミュニケーションが不得手であること、嗜好品への依存傾向など、理系技術職の方であれば身の回りにいくらでも当てはまる人物を見つけることができるはずです。もしかしたら自分自身も?
こうした性格的傾向はめったなことでは変わらないが、少なくともそれを認知し、うまく付き合ってゆく方法を知れば今よりもうまく社会のなかで立ち回れるようになるはずだ、と著者は言います。

オライリーという出版元の関係上、この本を手に取るのはおそらくコンピューター関係の技術者がほとんどのはずです。もっと多くの人に読んで欲しい!という思いからレビューいたしました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 実用書
感想投稿日 : 2011年7月27日
読了日 : 2011年7月27日
本棚登録日 : 2011年7月27日

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