ぼくのしょうぼうしゃ

著者 :
  • 偕成社 (1993年12月1日発売)
3.94
  • (32)
  • (30)
  • (32)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 505
感想 : 40
5

語り手の"ぼく"が、"ちいさい あかい しょうぼうしゃ"の持ち主になったら、どんなことをしたいかを語るお話です。

火事に出動するのはもちろん、お花にお水をあげたり、泥だらけのぞうさんを洗ってあげたり、火を吹く竜に対抗したり、きりんさんと触れ合ったり、大仏様の耳掃除をしてあげたり…子どもらしさとユーモアたっぷりの夢が描かれています。

水彩とクレヨンを合わせて使ったようなタッチのイラストで、消防車や他の車、動物たちは、そこそこ細かくリアルに描かれています。火事の火元が魚を炭火焼きしていた犬の犬小屋だったり、クロネコ印の"急急便"のトラックが走っていたり、コミカルな要素も散りばめられていて、イラストを眺めるだけでもなかなか楽しめます。"ぼく"が夢を語るにつれて、イラストの消防車のはしごがどんどん高く伸びていき、途中から絵本を縦にして読むことになる表現も面白くて好きです。

文章は、ひらがなとカタカナが使われていますが、カタカナにふりがなが振ってあるので、ひらがなしか読めなくても一人で読めます。
文章量も見開き1ページに2~3行を基本としているので、文字の読み始めにはちょうどいいかもしれません。

我が家では、息子が一人称の"ぼく"という言葉を覚えた一冊です。
【参考】読み聞かせ:2歳0ヶ月

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2017年7月2日
読了日 : 2017年7月2日
本棚登録日 : 2017年6月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする