しゃばけシリーズ6弾。相変わらずのホッとした感じではあるものの、若旦那が三途の川まで行ったり、襲われたりとちょっと剣呑な感じもする一冊です。
「鬼と小鬼」で、若旦那が行った三途の川にいた子供たちの描写や、「はるがいくよ」の全体的な切なさ辺りはしんみりとさせられた。特に桜に関わる「はるがいくよ」は、人や物との出会いや別れについて考えさせられたし、妖という設定だからこそきれいに伝えられていると思う。若旦那の病弱設定も本人の優しさや気弱さだけでなく、生きるということにつなげられていくのがあり、その辺がよいなと思う。「鬼と小鬼」でも善意と思ったことが実はという辺り、若旦那の設定と相まって考えさせられる。
「はるがいくよ」が一番印象に残ったが、「ちんぷんかん」の何気に怖い設定も良かった。秋英が巻き込まれていきながらも冷静に対応しているのもおもしろい。
兄さんの婚姻など環境が変わるのもシリーズもののおもしろさでもあると思うので、続けて読んでいきたいと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
しゃばけシリーズ
- 感想投稿日 : 2022年7月3日
- 読了日 : 2022年7月2日
- 本棚登録日 : 2022年7月2日
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