ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社 (2013年11月9日発売)
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本棚登録 : 734
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今回の話は、書店大賞授与式を脅かす問題を解決する話。本屋スタッフ(杏子と多絵)と出版社の営業マンがタッグを組んで問題解決のため東奔西走する。面白かった。
特に面白いと思ったのが、出版社の営業マンの男性陣。『マドンナの笑顔を守る会』というのを結成してるんだけど、これが笑える。営業先の女性スタッフの話で盛り上がったりと下心が見え見えで、男子学生がギャーギャー騒いでる感じなんだけど、なんか憎めない。なんだかんだ言ってるけど、ただの本好きの集まりというのが良いんだな。
この男性陣たちのキャラが強すぎて、杏子と多絵が霞んでしまった気がする。でも最後は、多絵が気持ちいい位に解決してくれたのでスッキリ。多絵がすごいのは、今回のキーパーソン"佐々木花乃"が成風堂書店に来たときから、何となく色んな事が分かってた事。さすが。
私は、本屋大賞みたいな◯◯賞にあまり興味がない。どの本が賞を取ったかは気になるのでチェックはするけど、その本を絶対読みたいとはならない。気になった本は、たまに読んだりはするんだけど。今回、書店大賞を舞台にした話だったんだけど、今話題の本屋大賞をモデルにしてるのかな?だとしたら本屋大賞の舞台裏みたいなのが分かってよかった。"本が大好き"という気持ちで運営してるんだというのが伝わってきた。(物語はそうだった)

違うシリーズの「平台がおまちかね」の井辻智紀が登場した。その本も読もうとしてたので、予習ができて良かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 大崎梢
感想投稿日 : 2023年5月2日
読了日 : 2023年5月2日
本棚登録日 : 2023年5月2日

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