釜さんの留学生活と、帰国後の軍艦司令としての奮迅の端緒の巻。
釜さんは、相変わらず完璧超人として書かれ過ぎてて、ちょっと共感は持てない・・すげー、イケメンすげーってなる。
一番印象的だったのは、第8章、鳥羽・伏見の戦いが起こる前、徳川慶喜が二条城に幕臣を集めて軍議を行うくだりのあたり
道理も合理もにじられ、軍議に見切りをつけて二条城を後にし、開陽丸に戻った釜さんが、迎えに来た沢と並歩しながら言い捨てた台詞。
「公方さまをはじめ、反薩長の者みな二条城にこもって小田原評定、なにも決まらぬ、なにもできぬだ」
どんなにか歯痒かっただろう。
一方で、その場で激昂せずに、"今は最早自分の任を全うするのみ"と見切りをつけて開陽丸に戻ってきた釜さんの、リアリストな一面に痺れた。
あと、周りがどうであれその結果がどうであれ、大事の評決の場に居合わせるだけの実力と言うのは、身につけたいものだと思った。
早く三巻買おう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年8月11日
- 読了日 : 2013年8月11日
- 本棚登録日 : 2013年8月11日
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