陽だまりに至る病

著者 :
  • 文藝春秋 (2022年2月21日発売)
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感想 : 53
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 コロナは色々なことを変えてしまう。コロナが原因となった自殺もあるだろう。でも、一概にコロナだけのせいにできるのだろうか。

 さて、本作も仲田・真壁の刑事コンビが活躍する。

 小学5年生の咲陽は、同級生の小夜子の様子がおかしいのを目にする。居ても立っても居られなくなった咲陽は、小夜子のアパートまで行き、父親がしばらく不在になると知ると、家においでと声をかける。
 世間はコロナ禍。なるべく友達とも接しないように言われた咲陽は、自分の部屋に小夜子を匿うようになる。やがて、小夜子の父親が巷を賑わしている町田の事件の犯人ではないかと疑いを持つようになった頃、咲陽の元に刑事がやって来る・・・。

 相変わらず子どもの心理描写が上手く、また仲田の影響を受けて徐々に変わりつつある真壁の存在も魅力を増してきた。

 さて、まだまだ続くこのコロナ禍。どう過ごしていくかは自分次第。withコロナ。コロナだからといって諦めるのではなく、日々楽しく過ごしていけるようにしたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2022年5月30日
読了日 : 2022年5月30日
本棚登録日 : 2022年5月2日

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