「そうですよ」「うそですよ」表題作をパラッと読んで大好きになってしまいました。
学生時代わたしにとって校舎は息づく大きな生き物であり、教室はその臓腑であり、雨が降ると閉鎖空間になって、中で出所もわからない噂だの茶番だの足音だのが出口を見つけられずに響きさ迷っているような。全部気のせいなんですけど
そんな空間がはてもなく広がっていそうな錯覚を楽しんでいたもので
そこに
「おおいみんな出てこいよお」
「もっと大きなここよ」
で与えられるメタ的視線。きもちいいなあ。
他には「渚にて」「ファンシー」「鶏男」「素晴らしき新婚旅行」など、大好きです。でも説明できない。力がない。
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山本直樹
- 感想投稿日 : 2012年1月19日
- 本棚登録日 : 2012年1月19日
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