西村賢太氏は苦役列車として知っていた。苦役列車は2011年に刊行されているからもう10年近くも前の作品だ。
初めて読んだ彼の作品がこの暗渠の宿。私小説家を自認しているから、彼の身に起こったことそのままが、この作品内容なのだろう。それなら作者の駄目さ加減はどうだろう。劣等感の塊、嫉妬深く小心者で、すぐ恫喝、暴力を振るう。読み進みたくないと思わせる程の西村氏のネガティブさにほとほと参ってしまうが、最後まで読了したし何やら中毒性もある予感を感じる。私小説の生々しさとどこかふわっとしたフィクションが混在していて、そこが面白い。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年3月30日
- 読了日 : 2020年3月30日
- 本棚登録日 : 2020年3月30日
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コメント 1件
getdowntoさんのコメント
2022/01/22