上海ベイビー (文春文庫 ウ 12-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2001年3月9日発売)
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本棚登録 : 571
感想 : 76
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上海に転職しようかどうか悩んでいた際に読んだ本。
当時の中国では、この本は発禁となっており、
それが話題となって書店に並んでいた。

読んでみて、この程度で発禁とはちょっと厳しいなぁと思ったが、
中国の中でも最先端を歩む上海の姿を垣間見ることができた。

物語は不能な彼を持ち、ドイツ人との不倫を続ける女性が
本能のまま青春を謳歌しながら、恋愛を続ける物語。

主人公は自分の容姿と才能に相当自信を持っている。
この辺がものすごく中国人っぽいが、外国文学にありがちな
国特有の文化を知らないとピンとこないという作品ではない。
日本人の作家が、上海を取材して執筆しましたといっても
違和感がないぐらい読みやすい。

また、物語の背景に上海の風景が丁寧に描かれているので
上海や中国に興味がある人には、その辺りも楽しめる。
この本を読むと上海に無性に行きたくなる。

今度、上海に行く機会があれば、
この本を持って行こうと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 乱読
感想投稿日 : 2011年2月28日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年2月28日

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