87分署シリーズは聞いた事はあったが、昔の人気シリーズという認識だった。
ちょっとしたキッカケでシリーズ第一作を手にして、夜寝る前に少しづつ読み進めた。
まずニューヨークの夜景の描写から始まるので、最初に夜のイメージが定着した。
1950年代の賑やかな巨大都市ニューヨーク。エアコンの設備が行き渡らない時代の茹だる様な暑い夏が舞台。もちろん夜となれば連日の熱帯夜。その熱にうかされように話は展開する。
これを夏に読んでよかったと思う。
海外ミステリーの醍醐味は、ストーリーや謎解きは当然だが、その時代・その場所の細かな描写が全体の雰囲気を大きく左右する。60年前に書かれた警察ミステリーの黎明期の作品だけに、ストーリー自体は特筆すべき点はないのだが、古き良きアメリカを堪能できた。良作。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年7月21日
- 読了日 : 2021年7月21日
- 本棚登録日 : 2021年7月21日
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