わたしは「セロ弾きのゴーシュ」 中村哲が本当に伝えたかったこと

著者 :
  • NHK出版 (2021年10月25日発売)
4.46
  • (52)
  • (26)
  • (7)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 451
感想 : 50
5

まさに、魂の本。

①たとえば、地雷でよく足を負傷しておいでになる方があります。山の中では。片足ですと、杖をつきながらでも人に迷惑をかけずに生活ができる。。ところが、両足をなくしますと、たとえ命が助かっても、これは車椅子など使える生活ではありませんので、かえって、この人が生きておるために、一家全体が破滅するということもあり得る。その場合は、私たちとしても始めから助けない。(p40)
☆日本はさ、どんな方法を使っても生かすのが当たり前なんだけれども、ここでは違うんだね。よかれと思ってやることが、かえって迷惑になるというか、あだになることはよくよく考えておかなければならない。ようするに、親切にすればいいってもんじゃない。

②たしかに、長生きするというのもいいことですが、その長生きさせてもらったこの命をどう使うかについては、何も言わない。(p42)
☆自分の命の使い方。ただ生かしてもらっているだけではだめ。

③現地でみると、さっきも言いましたが、死んでいくということを甘んじて受け入れるということは、何も、命を粗末にしていいということではなくて、逆に、生きておるというのは、自分の意志で生きているのでなくて、いかされておるという感謝の気持ちと表裏一体なんですね。
☆感謝して生きる。シンプルなこと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年7月23日
読了日 : 2022年7月23日
本棚登録日 : 2022年7月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする