ジャンヌ・ダルクの19年の生涯を当時の世相やキリスト教の「権威」との戦いなどと共に追っている。
現代よりも宗教による価値観がはるかに深く人々の言動に結び付いている15世紀の話であり、今を生きる人からは理解しがたいことが多い。しかし自分と異なる価値観の相手を「異端=敵」と見なしてなんとか排除しようとする考え方は残念ながら普遍的なものであることも伺える。
彼女の「男装」が本書の中で度々重要な要素として語られている。性的な感覚と宗教的な価値観とが入り交じって当時の(今でも)人々のジャンヌ・ダルク像に大きく影響しているのが興味深い。
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- 感想投稿日 : 2023年11月26日
- 読了日 : 2023年11月26日
- 本棚登録日 : 2023年11月26日
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