ウナギと日本人: “白いダイヤ”のむかしと今

著者 :
  • 河出書房新社 (2014年6月13日発売)
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感想 : 13
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いまだに謎の多い生き物であり、絶滅危惧種、毎年その価格の高騰が話題になるウナギ。その生態の謎と、食文化や産業、歴史を追う。

新聞で「ウナギは太平洋のホンの小さなポイントで産卵している」という記事をよく目にしたことがある。本書ではそれだけでなく、産卵ポイントに向かうまで半年ほどウナギは絶食しているなど、さらに謎が多い生態について解説されている。

謎が多く、希少性があり、なおかつ美味(ヒトにとって非常に良い栄養素を含んでいる)故か、いささか怪しいウナギ信仰が地方によって存在したりする。そして、いまだに密漁は多いようで、その生態だけでなく生産量など統計上の数値にも謎が多い。

年々不漁が進むウナギ。人間の欲望をスルリと通り抜けて、人類の前から姿を消してしまうのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年8月29日
読了日 : 2021年8月29日
本棚登録日 : 2021年8月29日

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