権力、価値観、天下り…… 「官僚」がよくわかる本 官僚の実態がわかれば、政治の仕組みがみえてくる!

著者 :
  • アスコム (2010年8月30日発売)
2.86
  • (1)
  • (6)
  • (7)
  • (3)
  • (4)
本棚登録 : 75
感想 : 10
2

キャリア官僚の経験がある筆者が、民主党が政権を取って菅直人氏に首相が交替した頃に書いた本。所々に実名を挙げての批判もあり、官僚経験者としての思いを直球で表現している。

民主党政権寄り、という訳でもないようだが、官僚を悪者に見立てた小泉純一郎氏と当時のマスメディアへの恨み言は多く、「官僚を使いこなせていない」ながらも民主党政権への期待を持っていたことが伺える。

当時まだ残っていたであろう「官僚=悪」の図式を払拭したい思いがありながらも、「部屋、オンナ、クルマ」に代表される品のない官僚がいることや、省庁によっては鼻持ちならないプライド意識があることは率直に認めており、かつそうした人達への批判がよく登場するので、全体的には「やっぱりそうなんじゃん」という印象が残ってしまった。メディアがあまり報じないしっかりした活動や人も紹介しているだけに、やや残念な本だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月10日
読了日 : 2023年6月10日
本棚登録日 : 2023年6月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする