伊賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(3) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1999年1月14日発売)
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本棚登録 : 288
感想 : 35
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自らの邪恋を成就させるために根来忍法僧の力を借り、美女狩りを行い始めた戦国初期の奸雄、松永弾正。
伊賀忍者・笛吹城太郎の妻である篝火はその犠牲になってしまう。一命を取り留めた城太郎は七人の忍法僧達への復讐を決意するが、彼の前に篝火の面影を残す魔女と聖女が現れる―。

相変わらずの面白さです。
私的には忍法帖シリーズの中で上位に入ると思います。
同シリーズには珍しく戦国初期を背景としています。
淫石とか、根来忍法僧たちの忍術とか、物理法則を無視しつつも妙な説得力を持ってきます。山田風太郎節とでもいうのでしょうか。さすがです。

若干ややこしく感じましたが、ただの二元的な対立ではないところが、最後まで緊張感を持たせているのではないでしょうか。
お勧めです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史小説
感想投稿日 : 2010年10月21日
読了日 : 2007年6月21日
本棚登録日 : 2010年10月21日

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