戦争とゲーム理論の戦略思考

著者 :
  • 日本実業出版社 (2005年2月24日発売)
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本棚登録 : 52
感想 : 8
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『孫子』やクラウゼヴィッツの著作といった、戦略書に興味があるけど、いきなり読んでも分からない。とりあえず入門書的なものが欲しい。

という方にはおすすめできる本です。実際自分も上記の意図で読んだので。


イントロ・戦略書の解説・ゲーム理論・後記といえる名言集、の四部構成となっています。

ゲーム理論の部は詭弁の例を並べただけ、という感があって説明不足だと思いました。
上記の目的で読む方は戦略書の解説のみを読めば良いと思います。

ただ、なんども太平洋戦争での日本の参戦決定を論外としているのは不愉快に感じました。

戦争の勝敗は目的を達したかによって決まるという、戦略書に一貫する立場に立てば、負けたのは明らかにイギリスを始めとする、戦後植民地を失った西欧諸国でしょう。日本は白人によるアジア支配、という構図を崩すきっかけをつくったのですから。

とりあえず入門書としてはおすすめできます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 防衛・戦略
感想投稿日 : 2010年10月15日
読了日 : 2006年11月9日
本棚登録日 : 2010年10月15日

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