ルノワールは無邪気に微笑む: 芸術的発想のすすめ (朝日新書 7)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2006年10月1日発売)
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●建築家のフランク・ロイド・ライトが「あなたの代表作はなんですか」と聞かれて、「次に生み出す作品だ」と答えた話はあまりに有名です。代表作ができるんだったらもう既にやっている、しかしそれが作れない、描けない、描けていたとしても、それに気づくことができないと言う気持ちは皆持っているのではないでしょうか。
●デッサンをするときには、自然に目に入ってきた順に書く。心惹かれた描きたいものを順に書く。そしてその順を最後まで崩さないこと。これが基本です。この順番がそのまま見る方に伝わらなくては、一体何が書きたかったのか分からなくなります。
●日本画家や書家が長生きと言うのはわかるような気がします。それは自然のリズムとともに生活せざるを得ないからです。
●天然群青と金色。
●日本画オタクの皆さんによって日本画のイメージを作られています。芸術と言われるものは全てに対して開かれているもの、と言う大前提があったはずです。同好の士だけを最初から相手にするのではなく、わからない人に向けて開かれているコミニケーションが芸術です。
●たとえどんなに孤独感を味わっても、「芸術は1人でやるもの」と言うことです。群れてはいけないのです。
●芸術とは「俺の叫びを聞いてくれ」と言うことだと前にもお話ししました。芸術の才能とは相手を説得すると言う事と言う一面もあるわけです。芸術家で飢えて死んだ人は私の知る限りほとんどいません。
●グレーに対する日本人のセンス。24通りに分かれている。青は37通り。紺碧、空色、紺青、藍色〜。欧米では10通り程度か。紫も27通り。
●芸術は、それを芸術だと思う人に対して、芸術として存在する。
●サン・マルコ寺院の受胎告知という壁画を人類史上の最高傑作と考えています。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 芸術音楽文化
感想投稿日 : 2021年9月25日
読了日 : 2021年9月25日
本棚登録日 : 2013年11月30日

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