マツダとカープ (新潮新書)

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  • 新潮社 (2022年2月17日発売)
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●松田の実質的創業者、松田重次郎は、傑出した技術屋であり、尖った経営を貫いた実業家であった。二代目、恒二は、世界初のロータリーエンジン搭載車の販売にこぎつけるも、3代目、耕平は不本意な形で会社追われる。カープのオーナーに転じた松田家は、4代目・元の下で「育成のカープ」の礎を築き、国内屈指の人気球団を育てあげた。
●松田の歴代社長には不文律がある。退任後は短期間会長を務めた後、ほぼ例外なく、役職を退き、会社に寄り付かなくなる。社長、退任後は私人となり、会社との関係は1線を画すと言うことだ。
● 1956年、新会社である「株式会社広島カープ」が発足する。出資したのは県内13社。中心となったのは「二葉会」と言われた。広島財界有力者の親睦組織であり、リーダーの1人が、当初の東洋工業社長、松田恒次だった。
● 1967年11月に社名を「株式会社広島東洋カープ」に改めた。球団経営全責任を自ら負うことを明示したのだ。
●勤勉であれ、正直であれ、健康であれ、この3つさえ守り通せば、必ず出世できる。
●昭和35年、恒次はドイツの工学博士が考案したロータリーエンジンの共同開発を目指し、バンケルを支援するNSU社との技術提携交渉を進めるため、西ドイツへ向かった。
●広島出身の池田勇人とのつながり。
●東洋コルク
●1967年。世界初のロータリーエンジン搭載量産車「コスモスポーツ」
● 1996年4月、フォードは松田への出資比率を33.4%に引き上げ、系列会社として傘下に収めると発表した。
●親会社を持たない唯一の球団。カープの筆頭株主の30%強を保有するマツダである。大株主だが、親会社ではない。信用保証もしない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経営商売保険営業
感想投稿日 : 2023年10月8日
読了日 : 2023年10月8日
本棚登録日 : 2022年5月3日

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