リブラの野望: 破壊者か変革者か

  • 日経BPM(日本経済新聞出版本部) (2019年11月19日発売)
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●フランスで2019年に開いたG7でリブラが既存の企業秩序に及ぼす影響に「深刻な懸念」を表明し「最高水準の規制」を課すべきだと訴えた。
●リブラが目指すのは、安定通貨だ。価値ををドル、ユーロ、円などの預金や国債で裏打ちし、これら通貨のバスケットと相場の動きを安定させる。資産の裏づけがなく需給で価格が乱高下するビットコインとはこの点が違う。
●リブラが金融システムの安定やグローバルな不正防止対策にどこまで積極的に介入するかは見えにくい。こうした分野に膨大なコストをかけている銀行や金融当局が関係者からすれば、ただ乗りだ。
●通貨のバスケットでリブラの価値を裏付ける仕組みと言うが、その預金や国債の心を維持しているのは、各国の銀行や財務・金融当局に他ならない。
● 出稼ぎ労働者等が200ドルを本国に送金するのにかかる手数料が平均で7%。この比率を2030年までに3%に下げるのは国連の目標だ。
●リブラは認められたメンバーだけが参加する「パーミッション(許可)型」のブロックチェーンとしてスタートする。
●世界にはクレジットカードどころか、いかなる公的な身分証明書も持ってない人が10億人もいる。デジタルIDと言う身分証明書を開発する皮算用がホワイトペーパーには記されています。
●問題はマネロンや中央銀行の欠如。
●そもそも透明性の高い暗号通貨とは矛盾しているのでは?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 金融経済投資家計
感想投稿日 : 2021年3月31日
読了日 : 2021年3月31日
本棚登録日 : 2020年1月24日

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