歌行燈・高野聖 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1950年8月15日発売)
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本棚登録 : 1279
感想 : 94
5

 面白いです。幻想的な描写がすごく長けていて、思わず泉鏡花ワールドにどっぷり。

 まだこの本は現実世界寄りですが、描写そのものがファンタジー。お化けや空想世界なら泉鏡花、という感じですかね。

 一番面白かったのは、高野聖。お化けのお話ですが、リアリズムがあって良かったです。山奥に絶世の美女がいて、獣たちが美女につきまとったり、蛭が突然主人公の全身に吸い付いてきたり……。語り口調で少し分かりづらいところがありますが、それでもリアリティ帯びています。

 泉鏡花の作品は長編作品が殆どらしいので、これを機にもっと読みたいですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2008年3月12日
読了日 : 2008年3月12日
本棚登録日 : 2008年3月12日

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