化石少女 (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店 (2014年11月12日発売)
3.19
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本棚登録 : 369
感想 : 73
3

マイナー文化部に所属する高校生が
部の存続をかけて生徒会と丁々発止を繰り広げながら
身の回りで起こる事件を推理していくという
手垢がつきまくりの学園ミステリー。

キャラ立ちを優先された造形で
やたらとエネルギッシュなホームズ役の女の子と
その女の子に振り回されるやれやれ系のワトソン。
涼宮ハルヒとキョンを彷彿とさせる掛け合い。

事件も推理も凡庸というか平凡で目新しさはなく
凡作としか言い様がない作品。

最後に麻耶雄嵩らしさがあるのだが、
エピローグの数ページでオセロのように
すべてがひっくり返って良作になるかというと
当然そんなはずはなく、
どちらかというと作者から信者への餌としか感じられなかった。

「ほら、お前らこういうのが好きなんだろ」と
主人から与えられた餌に、よく飼いならされた犬が
「さすがご主人様。わかっていらっしゃる。
このブラックさがたまらないんです!」と
尻尾振って喜んでる、そんな図式を感じた。

まあ、それでも2015年の各種ミステリーランキングの
TOP10にはしっかり入ってくるんだろうなと思うと
やれやれという気持ちで読後を締めくくる思いだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー・ホラー
感想投稿日 : 2015年2月11日
読了日 : 2015年2月11日
本棚登録日 : 2015年2月11日

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