辻先生による乱歩の「少年探偵団」シリーズのパスティーシュ。
文体こそジュブナイル仕様になっているが、内容はトリッキーな連続殺人から始まり敵と味方が騙し騙される冒険活劇で、完全に成人向け。春画なんかも出てくるし(^O^)。
それでも決して荒唐無稽な作品ではなく、読者への呼びかけや暗号解読など、原作ファンなら懐かしさに浸れる一冊になっている。何より、敗戦直後の貧しくて多方面で不自由な日本を克明に描写しているのは、他の作家が書いた「少年探偵団」のパスティーシュには見られない事で、その切り口が斬新で面白かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2019年5月28日
- 読了日 : 2019年5月28日
- 本棚登録日 : 2019年5月28日
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