御手洗潔のダンス (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1993年7月6日発売)
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本棚登録 : 2078
感想 : 134
4

おもしろかった。
タイトルの「御手洗潔のダンス」、どんな意味があるのかなと思ったらほんとに踊ってて笑ったわ。
どれもおもしろかったけど、「山高帽のイカロス」と「ある騎士の物語」が島田荘司らしい派手なトリックで面白かったな。
派手でギョッとするようなトリックに物語をつけて面白く読ませるの、島田荘司ならではって感じ。

「山高帽のイカロス」
電線に引っかかった「空飛ぶ男」の死体が見つかって…っていう話。ロープ!電車!「疾走する死者」を彷彿とさせる。

「ある騎士の物語」
バイクの使い方!妙にローカルな話だなと思ったけど、なるほど武蔵野線…。あの手紙の臨場感、冒険感おもしろかった。すごい。
御手洗の女性観みたいなものは興味深かった。
それにしても石岡君は美人が好きだね。既婚者でも、自分に気がなくても、年齢が幾つでも、ただ「美人」を拝めるだけで嬉しそうなのが面白い。「自分のものにしたい」みたいなのがあまりないからいやらしさを感じさせないのかな。

「舞踏病」
よく歯に詰め物ってわかったなぁ!いやすごいわ御手洗。やっぱ天才。
浮浪者へと浅草署の2人への接し方との違いとか、また御手洗の人となりがわかったかな。
最後の医療界への見解とかもなるほど御手洗らしい。

「近況報告」
びっくりした。え? 薄い本とか笑ったわ……こんな……すごい。間取りとか、まさかだわ。
犬との付き合いなんかはなるほどね!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内ミステリ
感想投稿日 : 2020年7月23日
読了日 : 2020年7月23日
本棚登録日 : 2020年7月22日

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