グレッグのダメ日記

  • ポプラ社 (2015年1月2日発売)
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感想 : 38
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〈残酷で下品で浅はかで最高〉

こどもの本総選挙でTOP100に入り、「翻訳読み物」のジャンルで1位をとっている作品(第2位は『ハリー・ポッターと賢者の石』)ということで読んでみた。

グレッグという少年(日本でいうと小学高学年から中学1年くらいだろうか)が彼の身の回りに起こることを書き記していくというお話。

グレッグはどんな男の子かといえば……
一緒に遊んでいる子を馬鹿にしてからかって遊び、
女の子からはちやほやされたくて、
バンドにハマっている兄からはおちょくられまいと身を守り、
父母から過保護な愛情を受けている弟を羨ましくも妬ましくも思っている、
そんな少年。

彼の周りには、彼に馬鹿にされていることに気づかない友人たちや、ヒステリック教育をする母、よく分からない教育観をもつ父などがいる。

彼が考えるいたずらや遊びは残酷で下品。
彼の行動は浅はか。
大人が読めば眉をひそめるような物語。
だから、子ども達に人気があるんだろう。

残酷で、下品で、浅はかなことを純粋に楽しむ子どもたちにピッタリの作品。
人気があるのもうなづける。

これを読んだときの感想が「なんでこんなのが人気なのか、理解できない」となったら、「子ども」でなくなったのかもしれない。

【受賞記録】
「第3回 小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」TOP100 「翻訳読み物」第1位
「第2回 小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」TOP100 「翻訳読み物」第1位
「第1回 小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」TOP100

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 933:英米文学‐小説.物語
感想投稿日 : 2022年3月24日
読了日 : 2022年3月24日
本棚登録日 : 2022年2月15日

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