日本人は戦略的思考力の欠如があると警鐘を鳴らしている本。
以下、気になったフレーズ。
・戦略的思考力の欠如がハッキリと表れるのは「やれることがあるのに大ごとになるまで何もしない」という点だ。
デシジョンが遅いのは、日本人の大きな欠点だ。長期的には「このままいけばダメになる」とわかっていながら、短期的には「もう少し今のやり方で、現状を凌いだほうがいい」という結論を出したがるという精神構造を持っている。
・ひと言で言えば、日本人は「What's if ~」(もし~だったら、どうするの?)という思考法が苦手なのだ。
・低成長が基調になってくると、ひとつの判断ミスが競争力の失墜や収益の悪化に直結してしまう。こうした状況に対処するには以下の思考が必要になってくる。
①判断を従来よりも分析的・科学的に行うこと
②分析を行う力を内部的に身につけること
③判断を「特定職制のもの」という認識から、「会社全体のもの」だという認識に変えること
④一度下った決定に対して、誰も当惑することなく、逆転できるようにしておくこと
③④の考えについては、日本人が「恥の文化圏」に住んでいることに起因する。つまり、自分の誤りを認めることほど悔しいことはないという思いを強く持つ国民性だからだ。
・日常生活で戦略的思考力を養う2つの方法
新聞やネットの情報を制限する。なぜなら、それらは「知識の断片」だから。
「しょうがない」と思っていることを「しょうがある」ことにするにはどうしたらよいかを考える習慣をつくる
・「戦略的」と考えている思考は、冷徹な分析と人間の経験や勘、思考力を最も有効に組み合わせた思考形態なのだ。
・KFS
物事には結果に及ぼす主要因というものが必ずいくつか存在する。
戦略的思考家の間では、この要因をKFS(Key Factor for Success=成功のカギ)と呼んでいる。KFSを押さえれば俯瞰的な戦略が展開できるようになる
例えば
サービスがKFSのケース
勝つためには上位メーカーは「モグラ叩き戦法」、下位メーカーは「地域集約化」が成功のカギ
- 感想投稿日 : 2021年3月7日
- 読了日 : 2021年3月7日
- 本棚登録日 : 2021年3月7日
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