零の晩夏

著者 :
  • 文藝春秋 (2021年6月25日発売)
4.04
  • (54)
  • (66)
  • (37)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 706
感想 : 75
3

ブグ友まことさんの熱いレビューに魅せられて、いつか読もうリストに入れておいた一冊。
あれからずいぶんと時間が経ちました。

言わずと知れた映画監督岩井俊二さんの著作。

【彼女(モデル)たちは例外なく死に至る
 ”死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
 その作品の裏側にある禁断の世界とは?

 岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
 渾身の書き下ろし絵画ミステリー。】

おもしろかったです。
本業が映画監督さんのせいか、とても簡素な文章で読みやすく、テンポも速くてさくさく進みます。
帯には怖そうなことが書いてありますがホラー感は弱め。
怖いのが苦手な方にもいいでしょう。
絵画というか、ミステリアスな絵描きを巡り、不思議な縁に操られる人間たちの物語。
恋愛要素もあり。

おもしろく読めたのですが、あえて難を言えば、少し都合が良すぎるかな、と。まあフィクションだから仕方ないか。
あと、テンポよく進むのはいいけど、次々と人が出てくるので後で「この人誰だっけ」ってなることもあった。人物を名前だけで進めずに、教師の○○とか、○○の母親のとか、誰かわかるヒントを付けてくれればなお良かったのにと思った。まあ、このへんは映像化すれば解消できるのかも知れない。

詳しくはまことさんのレビューをどうぞ^^

なんだろう。
読んでいる間、岩井俊二監督の映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」を観たときのことを思い出してた。

自分の中の「一日中映画を映画館で観ようキャンペーン」(?)で4,5本観た内の1本で、時間がちょうど良かったから選んだだけだったが、たまたま最終日だったらしく、綾野剛人気もあったのか、小さな映画館はほぼ満員で、しかも9割は女性という、なんだか落ち着かない気分の鑑賞だった(笑)

あれも死の香りが漂うような若者たちの話だったな~。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月21日
読了日 : 2024年4月21日
本棚登録日 : 2024年4月21日

みんなの感想をみる

コメント 12件

まことさんのコメント
2024/04/21

土瓶さん、こんばんは♪

フォロワーさんの本棚登録だけに、いいね!することは、めったにないんですが、これは、ついしてしまいました。
私の3年前の、ベスト1作品です。
でも、土瓶さんだからな~!
星1にされたらどうしましょう。
でも、トリックが、わかってしまったとかなんとかで、あり得るかも、と思ってますが。
星が、たくさんつきますように!

土瓶さんのコメント
2024/04/21

あああ。まことさん、すいませんm(__)m
★3です。
でも最近読んだ中ではこれでも高評価の部類なのでお許しを~。
(;^ω^)

まことさんのコメント
2024/04/21

土瓶さん♪

星3つは、高評価ですよね!
よかったです。

1Q84O1さんのコメント
2024/04/21

やべ!
この作品、土瓶師匠よりも低評価にしている…( •̀ㅁ•́;)

土瓶さんのコメント
2024/04/21

えええええ!
1Qさんって辛口なんですね~。
(1度は誰かに言ってみたかった)

ゆーき本さんのコメント
2024/04/21

もしやもしや土瓶さんも登場人物多いの苦手??
\(* ¨̮*)/\(*¨̮ *)/ ナカマ?

土瓶さんのコメント
2024/04/21

もちろん( ^^) _旦~~
ナカーマー
登場人物は少ないのに限ります!!
どうしても多くなる時は工夫して欲しいものです。

1Q84O1さんのコメント
2024/04/22

えーえーそーですよ!
辛口ですよ!
けど、土瓶師匠には言われたくないです!w

ひまわりめろんさんのコメント
2024/04/22

まこっさん

★3は普通評価です
どびどび詐欺に騙されてはいけません
しかし誰が何を言おうがまこっさんの感動が薄れることはないということと、ここで大切なのはまこっさんのレビューには人を動かす力があるということです
良いこと言った!さすがひまわりめろん良いこと言った!!好感度瀑上がり!

まことさんのコメント
2024/04/22

ひまわりめろんさん♪

★3は普通評価なんですねぇ。
でも、どびどび詐欺って…(;_:)
私のレビューに人を動かす力があるなんて、思えませんがありがとうございます。
今リクエストした『海の教場』図書館からきたので読んでいます。
1カ月程かかりましたが、一緒にリクエストした『サロメの断頭台』はまだ届かないから、速かったと思います。
今週中にはレビューできると思います。

土瓶さんのコメント
2024/04/22

なんやどびどび詐欺って(笑)
最近読んだ中では高評価言うとるやないかーい。
★3は確かに普通評価だけど、これは★4に近いものがありました。

曰く付きの絵描きを巡るミステリーだけに留まらず、若き日の作家たちが共同で使用したアトリエのくだりでは青春物の趣もあり、主人公と件の絵描きとの間には不思議な縁で結ばれる恋愛要素もある盛沢山な読み物です。

ならなんで★4にならなかったというと、なんかね、書きっぷりが淡泊というか、簡素な文体は読みやすいし好感も持てるんだけどね、小説というよりもシナリオに近いのかなーなんて感じたんよ。
んー。上手く言えんけど、豊富なアイディアがあるんだけどそれを箇条書きに並べて文章で表して繋げているような感じ。
いや、ちゃんと素晴らしい小説なんですがね。
あくまでこれは俺がそう感じただけっていうか、一言で言うともったいないなって思ったんよ。
もっとこうグワァーって、もしくはネトネトって書くべきところは書いても良かったんじゃないかなって。
この話、乙一さんならどう書いたかな。京極さんならもっとおどろおどろしく5倍ぐらいの分量になったろうか。
そう思った。
なんか惜しいなって。

まことさん。
この本を手に取ったのはまことさんの熱いレビューに当てられたからです。
もしそれがなかったらたぶん一生読むことはなかったでしょう。
しっかり動かされてしまいましたよ。
ありがとうございました^^

あ、カリスマンさん。
この本のレビュー、楽しみにしておきますからね。
まさかまさかどびどび詐欺とまで言っておいてご自分は読まないなんて、そんなつれないことは自他ともに認めるカリスマレビュアー様のすることじゃないですよね。
じゃ、待ってまーす( ̄▽ ̄)

まことさんのコメント
2024/04/22

土瓶さん♪

やっぱり、高評価で、よかったのですね。
嬉しいです。
でも、京極さんや、乙一さんには負けてるんですね。
京極堂シリーズは途中まで、乙一さんも、数冊しか読んでいませんが。
う~ん。
もしかしたら、この作品は、おどろおどろしくない変わりに、ちょっとトレンディ(死語?)ではないですかね。

ツイートする