ブグ友まことさんの熱いレビューに魅せられて、いつか読もうリストに入れておいた一冊。
あれからずいぶんと時間が経ちました。
言わずと知れた映画監督岩井俊二さんの著作。
【彼女(モデル)たちは例外なく死に至る
”死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
その作品の裏側にある禁断の世界とは?
岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
渾身の書き下ろし絵画ミステリー。】
おもしろかったです。
本業が映画監督さんのせいか、とても簡素な文章で読みやすく、テンポも速くてさくさく進みます。
帯には怖そうなことが書いてありますがホラー感は弱め。
怖いのが苦手な方にもいいでしょう。
絵画というか、ミステリアスな絵描きを巡り、不思議な縁に操られる人間たちの物語。
恋愛要素もあり。
おもしろく読めたのですが、あえて難を言えば、少し都合が良すぎるかな、と。まあフィクションだから仕方ないか。
あと、テンポよく進むのはいいけど、次々と人が出てくるので後で「この人誰だっけ」ってなることもあった。人物を名前だけで進めずに、教師の○○とか、○○の母親のとか、誰かわかるヒントを付けてくれればなお良かったのにと思った。まあ、このへんは映像化すれば解消できるのかも知れない。
詳しくはまことさんのレビューをどうぞ^^
なんだろう。
読んでいる間、岩井俊二監督の映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」を観たときのことを思い出してた。
自分の中の「一日中映画を映画館で観ようキャンペーン」(?)で4,5本観た内の1本で、時間がちょうど良かったから選んだだけだったが、たまたま最終日だったらしく、綾野剛人気もあったのか、小さな映画館はほぼ満員で、しかも9割は女性という、なんだか落ち着かない気分の鑑賞だった(笑)
あれも死の香りが漂うような若者たちの話だったな~。
- 感想投稿日 : 2024年4月21日
- 読了日 : 2024年4月21日
- 本棚登録日 : 2024年4月21日
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