アリストテレス (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社 (2004年5月11日発売)
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本棚登録 : 180
感想 : 13
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敬愛する今道先生のアリストテレス。アリストテレスよりもプラトンを専門的に取り組まれた先生だったので、いざアリストテレスを語るとなると「その資格はないように思う」と大変謙虚だが、やはり今道先生、その碩学と読み込みに驚かされる。アリストテレスはやはりプラトンとの対比で語られることが多く、プラトンが宗教的な方向に哲学の道を示したのに対して、アリストテレスは科学の方向に道を示した。しかしそれは完全に相反するものではなく、ソクラテスという源流をいただき天地にその哲学という宇宙がそれぞれの原理をもって発展していったように映る。

文献批評のようなところははっきりとは理解できず、文字だけで飛ばした感は否めない。その辺をもう一度読み直すことはなさそうだが、アリストテレスというその時代を彩った天才の、世界を見つめるその内面はどこまでも魅力的である。

17.11.11

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学・思想
感想投稿日 : 2017年11月11日
読了日 : 2017年11月11日
本棚登録日 : 2017年9月15日

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